大判例

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仙台高等裁判所 平成10年(う)94号 判決

検察官の論旨は要するに,原審は,被告人に対し,その主文において「被告人を罰金66,000円に処する。右罰金を完納することができないときは,金5,000円を1日に換算した期間,被告人を労役場に留置する。訴訟費用は全部被告人の負担とする。」との判決を言い渡したが,右の主文によると,5,000円に満たない端数が生ずるから,その部分については,換算刑の言渡しがなくて労役場留置の執行が不能となる,従って,原判決は,かかる不能を命じた点で法令の適用を誤ったものであり,その誤りが判決に影響を及ぼすことが明らかである,というものである。

そこで,原判決の判決書を調査すると,確かに原判決には所論指摘するとおりの瑕疵があることが認められる。原判決は,刑法18条4項の適用を誤ったものであり,かつその誤りが判決に影響を及ぼすことが明らかと言わなければならないから,原判決には刑訴法380条所定の事由があることになる。論旨は理由がある。

よって,刑訴法397条1項により原判決を破棄し,同法400条ただし書により,当裁判所において,更に次のとおり判決する。

(前略)各罪所定の罰金額を合算した金額の範囲内で,被告人を罰金66,000円に処する。

そして,刑法18条を適用して,1日に換算する金額を5,000円と定め(ただし,5,000円に満たない端数は1日に換算する。),(中略)主文のとおり判決する。

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